介護職で注意されると落ち込むとき|「直すこと」と「自分はダメ」を分ける方法
介護職として働いていると、先輩や上司から注意されて、必要以上に落ち込んでしまうことがあります。
記録の抜けを指摘された。
ケアのやり方を直された。
確認不足について注意された。
本来は一つの業務についての話なのに、
「またできなかった」
「周りから仕事ができないと思われたかも」
「みんなはできているのに、自分だけできていない」
と、自分全体が否定されたように感じることがあります。
でも、注意されたときに必要なのは、自分全体を反省することではありません。
まず確認したいのは、
「これは本当に自分が直すべきことなのか」
ということです。
直す必要があるなら、次に変えることを一つ決める。
ただし、一つの指摘から「自分はダメな介護職だ」まで広げる必要はありません。
この記事では、注意された内容を「直すこと」「相手の言い方」「自分全体への評価」に分けて、必要な改善点だけを受け取る方法を整理します。
注意されたことと「自分はダメ」を一緒にしない
たとえば、
「記録の確認が抜けていた」
と指摘されたとします。
このとき確認する必要があるのは、
「次から記録を確認する」
という行動です。
ところが、頭の中ではそこから、
「こんなこともできない」
「周りはちゃんとできている」
「自分は仕事ができない」
と話が広がることがあります。
でも、
「今回、確認が抜けた」ことと「仕事ができない人である」ことは同じではありません。
一つは、その場で起きた事実です。
もう一つは、その事実から自分で広げた評価です。
ここを一緒にすると、注意を受けるたびに、自分全体の評価まで下げやすくなります。
私も以前は、一つのミスから、
「周りから仕事ができないと思われたかもしれない」
と、自分全体の評価まで広げやすいところがありました。
今でも、そうした考え方の癖が完全になくなったわけではありません。
ただ以前より、
「今回直すのは何なのか」
へ戻れることは増えました。
注意されたときは、自分全体を評価する前に、まずその一点へ戻してみてください。
まず「本当に自分が直す内容か」を確認する
注意されたからといって、その内容をすべて「自分が悪かった」と受け取る必要もありません。
介護現場では、注意や指導にもいくつか種類があります。
私なら、まず次のように考えます。
明らかに自分の確認不足やミスだったか
確認を忘れていた。
必要な記録が抜けていた。
決められている手順を自分が飛ばしていた。
こうした場合は、自分側に直す部分があります。
そこは必要以上に言い訳せず、
「次はここを確認しよう」
と修正すればいいと思います。
利用者の安全やケアのために直す必要があるか
介護では、単なる好みでは済まないこともあります。
安全に関わることや、利用者へのケアとして必要なことであれば、指摘した相手が誰かにかかわらず、一度内容を確認する必要があります。
「誰に言われたか」より、
「利用者にとって必要な修正なのか」
を見るほうが大切です。
職場の共通ルールとして決まっているか
自分では別のやり方をしていても、職場として共通の方法が決まっている場合があります。
その場合も、自分のやり方を修正する必要があるかもしれません。
一方で、
「私はいつもこうしているから、あなたもこうして」
という個人のやり方まで、すべて自分のミスとして受け取る必要はありません。
注意されたときほど、
「これは職場の基準なのか、その人個人のやり方なのか」
を一度分けて考えてみてください。
誰かから注意されたという事実だけで、「自分が間違っている」と決める必要はありません。
直す必要があるなら「次に変える一点」だけ残す
内容を確認して、
「これは自分が直したほうがいい」
と分かったら、次は改善です。
ここでも、必要以上に大きな反省会を始める必要はありません。
私の場合、原因が分かっていて、
「次から気をつければいい」
で済むことであれば、それで終わります。
たとえば、
「次は最後にもう一度確認する」
と決められたなら、それ以上ずっと考え続けても、できることはあまり増えません。
一方で、
「どうしてこうなったのか分からない」
「また同じことをしそう」
という場合は、必要なところまで考えます。
そして、自分一人で考えても分からないことや、自分の努力だけではどうにもならないことであれば、聞ける人がいるときに確認します。
整理すると、
- 原因が分かっているなら、次に気をつけることを決める
- 原因が分からないなら、必要なところまで考える
- 自分だけで分からないなら、聞ける人に確認する
まずは、このくらいまで整理できれば十分だと思います。
大事なのは、
「自分はなぜこんなにダメなんだろう」と考え続けることではなく、「次は何を変えるか」が決まることです。
次の行動が一つ決まったなら、反省はそこで一区切りにしてもいいと思います。
「そんな言い方しなくても」と感じたことまで消さなくていい
注意された内容を受け入れることと、その言い方まで受け入れることは別です。
たとえば、
「言われた内容については自分が直したほうがいい」
と思う一方で、
「でも、そんな言い方をしなくてもいいのに」
と感じることもあります。
この二つは両立します。
言い方が嫌だったからといって、必要な指摘まで全部無視する必要はありません。
反対に、指摘内容が正しかったからといって、
「どんな言い方をされても、自分が我慢しなければならない」
と考える必要もありません。
指摘の内容と、相手の言い方は別々に見る。
そうすると、
「言い方は嫌だった。でも、ここについては自分が直そう」
と整理できます。
強い口調や怖い先輩との関係そのものに困っている場合は、「介護職で先輩が怖い|強い口調に萎縮したときの短い返し方と距離の取り方」で、その場の返し方と必要な距離の取り方を整理しています。
一つできなかったことを「全部できない」に広げない
一つのミスや苦手なことがあると、
「自分は介護職に向いていないのかもしれない」
と、仕事全体の評価まで広げてしまうことがあります。
でも、
一つできなかったことと、介護職として全部できないことは別です。
もちろん、仕事として必要なことであれば、覚えたり、工夫したり、確認したりする必要があります。
ただ、
「ここは直す必要がある」
と、
「だから自分は仕事ができない」
は同じではありません。
注意された直後ほど、一つの出来事から評価を広げやすくなります。
そんなときは、
「今回できなかったのは何か」
まで戻してみてください。
必要な部分は直す。
でも、その一つで自分全体まで評価しない。
それくらいに分けて考えたほうが、次の行動にもつながりやすいと思います。
注意だけでは整理できない問題なら、別の問題として考える
ここまでの整理は、
注意されたあとに、自分を必要以上に全否定しないためのものです。
また、一つの注意だけではなく、帰宅後も仕事のことを何度も思い返してしまう場合は、「介護の仕事が頭から離れないとき|一人反省会を終える整理手順」で、仕事全般を考え続けてしまうときの区切り方を整理しています。
さらに、
「そもそも本当に自分だけの責任なのか」
「指示や職場の体制にも問題があるのではないか」
と感じる場合は、何でも「自分がもっと気をつければいい」で終わらせず、責任の範囲を別に整理する必要があります。
注意を受けたときに自分の直す部分を見ることと、何でも自分の責任として背負うことは同じではありません。
ミスや出来事について「自分にも直す部分はあるけれど、本当に全部自分の責任なのか」と感じる場合は、「介護のミスを自分だけの責任にされたとき|事実と体制を分ける整理法」で、自分の対応・連携・体制を分けて整理しています。
まとめ|次に変える一つだけを決める
注意されると、落ち込むことはあります。
特に、きちんと仕事をしたい人ほど、
「またできなかった」
「周りから仕事ができないと思われたかもしれない」
と、一つの出来事から自分全体まで評価してしまうことがあります。
そんなときは、まず一度、
「本当に自分が直すべき内容は何だろう」
と戻ってみてください。
- 自分のミスなら、必要な部分は直す。
- 安全や職場の基準として必要なら、確認して覚える。
- 分からなければ、聞ける人に聞く。
そして最後に、
「次はこれを変える」
を一つだけ残します。
それが決まったあとまで、
「自分はダメだ」
という評価を付け足す必要はありません。
一つの指摘だけで、あなたという人全体の評価まで決まるわけではありません。
まずは、そのとき本当に確認し、直す必要がある部分だけを取り出す。
それを次の仕事へ持っていけば十分です。
